こんにちは。葵山優一です。
今回紹介するのはソードブレイカーです。
ジャンル:少年マンガ・ファンタジー系
作者:梅澤春人
出版社:集英社
掲載:週刊少年ジャンプ 2002年35号~51号
コミックス 全2巻
Wikipedia
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作品紹介
梅澤春人先生のBOYやブレーメンとは打って変わった本格派ファンタジーです。あらすじを簡単に説明しますと・・・
1000年前、世界滅亡を目論む邪神アバルと勇者ルルドが闘いました。
「ソードブレイカー」と呼ばれる無敵の盾を使い、勇者が勝ちました。
しかし、アバルは死ぬ間際に勇者に呪いをかけ、赤ん坊にし、異世界にとばしました。
飛ばされたのは現代日本。ルルドは孤児院で発見され、ミコトと名づけられました。
それから10年、成長したミコトは自分の使命を思い出します。
異世界に戻り、邪心アバル復活を目論むアバルの使途との戦いが始まります。
主人公の武器が「盾」という珍しい作品です。
ソードブレイカーというと短剣をイメージしそうですが、この作品では盾です。
盾と言いつつ、鎧になったりエネルギー波発射したりしますが・・・。
残念ながら短期で終了してしまいましたが、内容は非常に深く、特に最終話は見事な形で終わり、梅澤先生ファンの中には高評価の方も多いです。
反面、内容詰め込みすぎ、敵キャラがチンピラっぽい、1話だけ浮いてるなど、辛口な評価も少なく無く、意見の分かれる作品でもあります。
僕は前者です。
思い出と感想
梅澤先生の作品は酒呑☆ドージからハレルヤ、BOY、ブレーメンと見てきて全部好きだったので、この作品も毎週とても楽しみに読んでました。しかし、短期の打ち切りのため、特に残念な印象が残ってしまった作品でもあります。
だいたい僕の好きな作品の多くは、よし!ここからだ!って時に終わってしまう事が多いんですよね・・・。
この作品も恐らくはグルトニーと戦ってるあたりで打ち切りを宣告されたと思います。
本来ならソードブレイカーにはまる6つの宝石を集めるべく世界中を旅し、それらを持つ仲間1人づつ加わり、七剣邪を一人づつ倒し、ひょっとしたら仲間になったり・・・。
一話の虎一とトランスがそっくりなのも何かしら伏線だったんだと思います。
怒涛の身辺整理
まず、七剣邪の一人、グラトニーを倒した次の週、大ボスであるマスター・ズールの前に残りの六剣邪全員が集合します。
剣邪全員集合
ダイの大冒険でクロコダインを倒した後、六団長が集結するシーンを思い出します。そして、次は私だ!と、全員の紹介テロップが流れます。

名前は皆 七つの大罪から。
ハガレンや鈴木先生の七つの大罪より前にすでに登場していました。
さあ、次に勇者に挑むのは誰か? と思ったら・・・

次のページでマスター・ズールに全員殺されてしまいました!!
Σ(||゚Д゚)

剣邪全員死亡・・・
そして、世界中を旅して見つけるはずだった
残りの宝石4つをまとめて手に入れ
(全部で6つ 2つは仲間が持ってた)
ソードブレイカーは完全復活!
宝石を集める、剣邪を倒すなど一気に消化してしまいました・・・。
残るは剣邪達から奪ったコアで大パワーアップしたマスターズール!
いきなり最終決戦です!!
たった一話で・・・(*´Д`)
「あぁ・・・終わるんだ・・・」
当時僕は、リアルにそう感じました。
ここまで打ち切りを読者に悟らせてくれた作品も珍しいです。
いきなり終了してショックだったケースは多いですが、これもまた新しいケースですね。
もし当時ジャンプでこの号だけ読み飛ばしてたら・・・
「一話の間に一体何が!?」
ってことになったでしょうね・・・。最高の優しさ
最終話はズールの身の上話、そして決着で終了しますが・・・
これがまた熱い!
まず、ズールの生い立ちから。
ズールは最初、人間でした。
しかし、生まれながらに「悪魔の奇病」と言われる伝染病に犯されており、誕生の瞬間に母親を死なせてしまいました。

「俺は人間のぬくもりを知らない」
触れただけで人を死なせてしまう病気を持つ彼でしたが、抹殺されず軍事用の兵器として実験と拷問を繰り返されました。軽蔑の視線しか知らずひたすら怨念と憎悪だけを募らせた彼に邪神が取り憑き、魔人となりました。
なので彼は、人間に対しなんの感情もなく、路傍の石ころと同じでした。
なかなかヘビィな生い立ちです。
彼とて最初から悪人ではありませんでした。
もし病気もなく、普通に生まれていたら幸せな人生を歩んでいたかもしれません。
しかし、彼は生まれながらにして殺人兵器のための実験モルモットとしての運命が決まっていました。
もしかしたらそのまま死んでいたほうが幸せだったかもしれません。
そして何より可哀想なのは・・・
ページの都合で一撃でやられてしまった事です!

「死ねエエエェェェ!!!」
「うオオォ!!!」
ドガァ!
・・・終了。
本来ならもっとハチャメチャバトルが構想されていただろうに・・・。
最後の最後まで可哀想でした・・・。
しかしズール 最後の最後で救われました。
勇者ミコトに敗れ、無念の際に死ぬ間際・・・
ミコトは病気のズールを抱きしめました。

自らの死と引き換えに
彼にぬくもりを教えてあげるために・・・

ミコトは死に、涙するズール。
人間のぬくもりを知って満足したのか
ミコトの優しさに心が救われたのか
魔人は二度と復活することがなかったとさ・・・
めでたし めでたし
・・・・・・・・・。
ブラボー!
おお・・・ブラボー!!
。゜+.ヽ(*´∀`*)ノ゜
終わり良ければ総て良し!
まさにその言葉そのものでした!
もしこれが20巻くらいの大作になっていれば、最後のシーンはマンガ界に残る名シーンとなっていた事でしょう!
まこっとに残念です!!
葵山優一は、このラストシーンを永遠に心に残します!
そして僕も・・・

この作品から、最高の優しさをもらいました!
( ノД`)
ミコトは来世では、虎一の子供として幸せになってほしいですね。

「俺にもできたよ・・・小さな家族が・・・」
(セリフ 一話より抜粋)以上、ソードブレイカーについてでした。
どうもありがとうございました。
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